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成人期のADHDの自己記入式症状と苦手意識

 成人期のADHDの自己記入式症状チェックリスト(ASRS-6-J)と作業の苦手さ意識の相関関係を分析した。数字は先ほどと同じく相関係数である。1が最も強い相関関係があり、0は相関関係がないということを意味している。統計学的に有意な差がある確率が高い水準(0.1%)を黒のグラフで表示し、それに準じる水準(5%水準)を濃いグレーで、それよりも弱いもの(10%水準)を薄いグレーで示した。

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 ADHDのチェックリストであるASRSと強い関係があるのは、作業を正確にする、期限を守るといったことに苦手意識が見られた。これらはADHDの特性としてよく知られたものである。優先順位を考えるといったものや、応用・判断力を活かす、周囲のペースに合わせるといったことに苦手意識はあるものの、他の項目に苦手意識はなかった。 
 期限を守ることに対しては、期限を守るように促す体制作り、正確な作業をすることに対して、チェックをする体制作りがある環境であれば、ADHDの特性を持っていたとしても、就労には問題はないことが示唆された。

■ 参加者の年齢と性別
■ 就労継続期間
■ 雇用形態
■ 長期就労者のいる職業領域はどこか
■ 自閉症スペクトラム指数と作業の苦手さの関係性
■ 成人期のADHDの自己記入式症状と苦手意識
■ 長期雇用に結びつく要因
■ 転職経験がある人の転職理由
■ 就職活動の際に利用したことのある機関